1型糖尿病治療と引きこもり生活
小学1年の時に1型糖尿病を発症して今年で48年目を迎えます。ある日突然に激しい口渇感、多尿、急激な体重減少等の症状が出たため病院で精密検査を受けたところ、小児糖尿病(現在の2型糖尿病)との診断でした。小児糖尿病患者が少ない時代ということもあり成人糖尿病患者向けの治療を受けました。当時の治療法といえば食事制限と運動療法をおこなって、それでも血糖値が降下しない場合に血糖降下剤を服用するのが一般的でした。
入院して治療を続けていたある日、極度の高血糖状態となり昏睡に陥りました。再検査の結果インスリンが殆ど分泌されないインスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)であることが判明。以来インスリン注射が切り離せない生活を継続しています。当時の注射器は重たいガラス製で落とすと粉々になる、煮沸消毒する必要があるなど外出時の持ち運びが困難でした。当時は普及していなかった血糖自己測定器や持ち運び可能なペン型注射器、インスリンポンプなど糖尿病医療の発展によりQOLが大幅に向上したことに感謝しています。
インスリンポンプは腹部にカニューレを挿入して持続的に設定したインスリン量を注入出来る装置で人工膵臓の様な働きをしてくれます。そんな薬物療法をおこなっている糖尿病患者にとって避けて通れないのが低血糖発作です。通勤電車内、歩行時、就業中、就寝中など様々な場面で低血糖発作を発症して幾度も救急搬送された経験があります。いつ起こるかも知れない低血糖発作に怯えながらの生活は本当に恐怖です。
周囲の方にご迷惑を掛けることのない様にコロナ禍以前から不要不急の外出を避けた生活をしていますが、低血糖発作の心配がなくなれば安心して外出することが出来る様になります。スマートインスリン(高血糖時のみ作用)の開発が進められていますが、実現すれば引きこもり生活からも解放されるので大いに期待しています。
これからも規則正しい生活を継続して新たな合併症を防止し、電車での史跡巡りを再開できる日を心待ちにしています。
入力業務グループ
右上下肢片麻痺・腎機能障害等
史跡遊一