車いすのタイヤがパンクしたことで事前対策の大切さを知った話
外出先で車いすのタイヤが突然パンク。車いすユーザーや介助者の方で、あのピンチにあった方も多いのではないでしょうか。「せっかくここまで来たのに…」「修理はどうしよう?」「どう帰宅しよう?」など、一瞬でいろいろなことが頭を駆け巡ります。私も初めてパンクした時は、尋常じゃないくらい焦りました。その時の体験を踏まえて、対策や相談することの大切さを知った話をご紹介したいと思います。
初めて車いすのタイヤがパンクしたのは、手動車いすを購入したばかりの時でした。土曜日の夜、夕飯を食べた帰り道で急にタイヤがパンクし車いすが進まなくなりました。車いすを押してもらい何とか帰宅した私は、車いす業者さんに連絡して修理にきてもらおうと考えました。…が、土曜日の夜だったことから業者さんと連絡がつきません。「まずい、このままだとブレーキがかけられないからベッドにも乗れない。月曜日までこのまま?」と焦りました。結局、何とか頼み込んで当日に修理してもらえましたが、多くの方に迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいでした。駆けつけていただいた車いす業者の方には今でも本当に感謝しています。
あれから、対策を考えておくことは大事だと思うようになりました。Web検索するとパンクの修理方法が載っていますが、障害上自分で修理できなかったり、介助者の方でも修理に手が出せない方もいらっしゃるかと思います。対策を考えるオススメの方法は、車いすユーザーの方に対策を聞くことです。私自身、ノーパンクタイヤやスペアタイヤの準備などの対策を聞き、スペアタイヤを準備するようになりました。また、何かトラブルがあって帰宅が難しい場合は、24時間営業の介護タクシー会社さんにお願いしています。
トラブルはあまり起きることではないので、実際に起きてしまった時どう対処しようか慌てます。確かに避けられないこともありますが、少しでも対策を考えておくと安心できることも多いです。そのために、周りに相談できる環境と、自分で情報を仕入れることは大切だと思っています。まったく知らないことと、少しだけでも知っていて選択肢がある差は大きいのではないでしょうか。弊社には自分と同じ障害の人も多いので、私は生活面で相談させていただくこともあります。今年で車いすユーザーになって11年目。これから先もトラブルは起こるかと思いますが、身の回りのことは対処できるように考えておきたいなと思います。
イラストデザイングループ
頸髄損傷(C6)
わっしー